現金化優良店の利用や手形現金化など、現金化にはたくさんの種類があります。
今回の記事では、現金化の中でも「小切手を使った現金化」について紹介していきます。
小切手は持ち込み期限までに手続きをして現金化するのが大切です。
この記事では持ち込みで小切手を現金化する方法と期限や手続きに必要な日数についてまとめました。
小切手の取り扱いで注意すべき点も解説するので参考にしてください。
小切手の現金化には持ち込み期限がある!
小切手を金融機関の窓口で振り出すときには持ち込み期限があるので注意が必要です。
現金化するタイミングを逃してしまうと手続きが複雑になるので、期限までに銀行に持ち込みましょう。
小切手の持ち込み期限は、振出日の翌日から起算して10日になっています。
10月1日に振り出された小切手の場合には10月2日からカウントして、10月11日が窓口で簡単に現金化できる期限です。
ただし、10日間という条件は日本の小切手の場合であって、海外でも通用するわけではありません。
海外の小切手の場合には期限が異なっていて、一般的には6ヶ月までは銀行で手続きが可能です。
ただ、国によっては180日が期限になっていることもあるので、早めに持ち込んで現金化した方が良いでしょう。
なお、日本の小切手についても6ヶ月間は換金手続きをすることは可能です。
小切手でお金を受け取る権利自体は6ヶ月間存在する仕組みになっているからです。
ただ、換金手続きがやや複雑になり、時間もかかるので注意しましょう。
特別な事情があって銀行の窓口に行けない場合に現金化できる救済措置と考えるのが適切です。
基本的には小切手の振出日を確認して、10日以内に現金化するのが無難です。
小切手を現金化する時にかかる日数
持ち込み期限内に銀行で手続きをすると即日~3営業日前後で小切手を現金化することが可能です。
現金化にかかる日数は持ち込み先の銀行や、現金の受け取り方によって違いがあります。
まず、小切手は基本的に支払金融機関が決まっています。
小切手に記載されている支払金融機関に小切手を持ち込んで手続きをすれば、窓口の時間内であればその日のうちに現金を手渡ししてもらえるのが一般的です。
ただ、手渡しではなく、口座への入金を依頼する場合には、早くて即日で時間がかかる場合には翌営業日か翌々営業日になります。
一般線引または特定線引小切手の場合には現金の手渡しをしてもらえないので、即日現金化はできません。
また、支払金融機関以外の手形交換所に取り立てを依頼する場合には、すぐに交換所が支払えないので、通常は2営業日~3営業日程度がかかります。
支払金融機関の営業時間や営業日との兼ね合いもあるため、3営業日以上かかることもあるので注意が必要です。
支払金融機関と同じ金融機関で支店が違うだけなら比較的早いですが、違う金融機関に持ち込んで現金化しようとすると3営業日以上かかるケースが多くなっています。
なお、至急扱いで依頼をすれば1営業日程度は短くなるのが一般的です。
小切手の振出日が土日・祝日の時はどうなる?
小切手の振出日が土日や祝日のように銀行の営業日外を指定したとしても特に問題はありません。
例えば、日曜日を振出日にしたとしたら、翌日の月曜日から10日後に相当する翌週の水曜日が持ち込み期限になります。
土曜日を振出日にした場合にも翌日の日曜日から起算して10日後の火曜日が有効期限です。
祝日の場合にも同様で、基本的に小切手の振出日は平日か休日かによって持ち込み期限や有効期限に影響を与えないのが原則です。
ただ、最終日については土日祝日の場合に影響を受けます。
振出日を0日としたときに10日目が土日祝日だった場合には、基本的には銀行の翌営業日が期限になります。
銀行によって営業日が違うので、支払金融機関の営業日をチェックしておいた方が良いでしょう。
通常は土日祝日が休みですが、特別な休業日を設けていたり、土曜日に営業していたりする場合もあります。
持ち込み期限を過ぎて後悔しないために、小切手を受け取った時点で確認するのが適切です。
小切手を現金化する時に本人確認は必要?
小切手の現金化では本人確認が必要な場合があるので、持ち込みをするときには公的機関から発行されている証明書を持参した方が良いでしょう。
運転免許証などの各種免許証やパスポート、マイナンバーカードなどを持って行けば心配ありません。
小切手の現金化で銀行などの金融機関が本人確認をしなければならないのは、窓口で直接10万円を超える金額の現金を受け取るときです。
「犯罪による収益の移転防止に関する法律」で法的に定められているため、金融機関としては確認をせざるを得ません。
口座に入金してもらう場合や10万円以下の小切手の持ち込み現金化をしたときには、本人確認は原則として不要です。
ただし、小切手の受取人が持ち込みした人ではなく、小切手上で指定されている場合には本人確認が必要になります。
本人確認書類がない場合や有効ではない場合には現金化ができないので、出直さなければなりません。
また、受取人が個人か法人かによって用意しなければならない本人確認書類には違いがあり、法人の場合には登記事項証明書や印鑑登録証明書を準備しなければならないので注意しましょう。
法人の場合には受取人個人の本人確認書類も一緒に用意する必要があります。
小切手の振出から現金化までの流れ
小切手の振出から現金化までの流れを簡単に追っていきましょう。
まず、振出は当座預金口座を持っている人が支払いの目的で小切手を切る行為なので、銀行の当座預金口座を開設する必要があります。
そして、小切手帳を購入して金額や振出日などの必要事項を記入します。
割り印と振出人名の横の印鑑を押して、支払先に渡せば小切手を振り出せます。
小切手を受け取ったら支払金融機関または他の手形交換所に持ち込み、窓口で手続きをします。
小切手の種類によって窓口での手続き内容には違いがありますが、書類への記入と押印、本人確認書類の提出などの簡単な手続きだけです。
印鑑は認印があれば十分で、実印や銀行印を用意する必要はありません。
持ち込み期限を過ぎていない限りは特別な手続きは必要がないので、窓口に小切手を持って行って現金化したいと伝え、後は窓口担当者の指示に従って手続きをすれば問題ありません。
なお、小切手を現金化するときには手数料がかかる場合があります。
支払金融機関での現金化であれば手数料がかからないのが原則ですが、他の手形交換所では1,000円前後の手数料の支払いが求められます。
窓口での手続きをするときに支払いをしなければならないので持参しましょう。
小切手を取り扱う際の注意点
小切手を取り扱う際にはスムーズに現金化できるように詳細を確認して振出や受け取り、管理をしましょう。
確実に特定の人に受け取ってもらいたい場合には、受取人を指定することが必要です。
受け取る側としては本人確認が必要になるので手間がかかりますが、受取人が定められていない持ち込み人に払う小切手の場合には、うっかり落としたときに他人に現金化されてしまうリスクがあります。
もし持ち込んだ人に払う仕組みになっている小切手を受け取ったなら、きちんと管理してなくさないようにしましょう。
また、振出日は小切手を受け取った日とは限りません。
過去の日付の場合もありますが、未来の日付の場合もあります。
振出日が古い場合、すぐに持ち込み期限が来てしまうリスクがあるので注意が必要です。
未来の振出日の場合には、その日以降にならないと振り出せないので気を付けましょう。
すぐに現金が必要なときには振出日を当日にしてもらうのが適切です。
なお、支払金融機関が近くにない場合には手数料を払わなければならない点にも注意が必要です。
必要な現金が手に入らなくて困ってしまう場合には、手数料についてどのような扱いにするかを取引先と交渉することも検討しましょう。